BLOG

[修理]

2024年04月12日

オイル仕上げ家具は何が悪いのか

オイル仕上げの家具は水に弱いので普段の手入れは乾拭きでお願いします。

その通りだと思います。そもそもなんで木は水に弱いかということなんですが、木は切った時に含水率が50〜150%ぐらいあるようで、それから水分量均一にしたり殺虫のためするため海に近い川に浮かべたりして、丸太スライス。自然乾燥で全体20%ぐらいにしてから、うちだと機械乾燥で5〜9%位にしてテーブル加工はじめます。

というわけで人工大理石やステンレスと違い最初から水分が入る余地があるわけなんですね。なので湿気や気温で含水率が変わり、反ったり割れたりすると。
それを防ぐために湿気が入りにくいセラウッドとかウレタン塗装に強度持たせたものを使用しているのですが、オイル仕上げやソープフィニッシュでも湿気は通します。呼吸という人もいますが、どちらにしろオイルでは完全には防げません。そんな理由で無垢板のオイル仕上げが乾拭き推奨と言われたのは水拭きをすることでオイル不足が起こるのと水分がしみこむことで起こる含水率変化で反りと割れが出るので、そのリスクを下げるため乾拭きにする。ということになります。あとリグニンとか構成の話もしたいのですが長くなるので割愛。

ちなみに私はオイル塗装はあまりおすすめしません。理由はお客様がご自分でメンテナンスしなくてはいけない塗装だからです。やはり乾燥していくので使っていなくても2年に1回はオイルを塗らなくてはいけないのですがあまりされている方はいないんですよね。

それをふまえてメンテナンス方法なのですが、テーブルなわけで使ったら水拭きしたいですよね。水拭きしていいんじゃないですかね。

食品の油染みは残るので食事後はアルコール除菌とかで拭きましょう。あとはランチョンマットとか敷いてもいいですね。水拭きしてカサカサが気になったらオイルを塗る。オイルはアマゾンとかで蜜蝋とかワトコオイルとかで充分です。エゴマやアマニの乾性油なら天然油でも平気です。おすすめはオスモオイルのカウンタートップオイルかワンコートオンリー。防水と防汚がついています。

うちで納めたものなら割れ防止で反り止め入れてますが、それでも反ったら家具屋呼んで削り(以前動画撮ったのでよろしければそちらをどうぞ。)、割れてきたら契(チギリ)入れましょう。割れてないうちから入れる人もいますが。割れの悪化防止です。オイル仕上げで無垢テーブルを買われる方は、買った当時の状態の維持する為じゃなくて変化し愛着が出るのを楽しんでいる方も多いですよ。tenji

ブログ記事一覧

【カテゴリーリスト】

PageTop

  • 神田特注家具
  • お問合せ